種の進化・分化

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種の進化・分化Ⅱ(やさしく改訂したつもり版)

有名なのがダーウィンの進化論です。
優位な変異体の適者生存による淘汰により進化するというものです。
ですが実際にはダーウィンが唱えるような必然かつ急激なものではないようです。

では、進化(分化)とはどのようにおこされるのでしょう?
一言でいうと、遺伝子の変異です。

わかりやすく順を追って説明します。

遺伝子は生体を構成するものを作り出す、酵素たんぱく質の設計図です。
この設計図は、リン酸と、デオキシリボースという5炭糖と、プリンまたはピリミジンの誘導体である塩基との3者からなるデオキシリボヌクレオシドで構成されています。

細胞(真核生物の場合、遺伝子(設計図)は二量体(2n)です。片親づつからもらった遺伝子と思ってください。)が減数分裂をおこし、二量体の半分ずつ(一量体(1n))を自分の片割れとして子孫に残します。
そのとき前世代(親)から譲り受けたそれぞれをそのまま次世代(子)に渡すのではありません。

遺伝子の偶然の組換えや欠損がおこる可能性があります。
組換えや欠損を変異と呼び、その変異遺伝子が生殖に使われた場合、次の世代以降に反映されます。

変異をおこした個体と他の個体とが生殖し、さらにその生殖によって出来た子がその変異遺伝子を引き継ぎ、またさらにその個体と他の個体が生殖し、つぎつぎその数を増やしていきます。
最初の変異はそういった方法で広がります。
(遺伝子の変異は実際には使われていない遺伝子情報(部位)であることが圧倒的に多いです。遺伝子そのものが不要な部分を多く持っていることと、その部分の遺伝子情報の発現があるかないかでもかわってきます。発現しないまま代々引き継がれ、何かのきっかけを待ちつづける場合もあります。ですが、そうでない場合、特に致命的な変異は、死という形をとります。逆に生存に有利な変異であった場合、生存競争で勝ち抜き、生殖回数が増え、急速にその遺伝子をもつ子孫を増やすこととなります。)

これは、一つの変異についてを述べただけですが、世代を残すその回数分、さらにはその個体数分、違った変異が出る可能性があります。
それらが積み重なり、さまざまな突然変異遺伝子の拡散が穏やかにおこなわれ、ある変異が共有化され、種の進化(分化)となります。

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ある日、ある動物は崖によってすむところが2つに分かれました。
お互いが向こうに見える距離なのに、そこへはいくことができなくなりました。
永い永い年月がたちました。
その間、崖に隔てられたお互いの種はまったく交わることなく
別々の生活をしていました。

この隔てられた動物は、今はもう、お互いでは子孫を残せなくなってしまったのです。

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代を重ねるたびに少しずつ遺伝子の変異が起こります。
崖に隔てられただけで、年月が経つ(世代が進む)とそれぞれの遺伝子が違う方向(偶発的なため)で少しずつかわり、最後には交雑が不可能なほど遺伝子情報が異なってきます。
結果、まったく交わることのできない別種の生物にとなります。
いままですごしてきた環境はほぼ同一にもかかわらずです。

これは、実際の動物での出来事です。
昆虫類は羽があり飛べるので、崖には隔てられません。
大きく海などで隔てられればかわります。
2004.03.18

種の進化・分化

有名なのがダーウィンの進化論です。
突然変異によって起こる、種の環境適応での淘汰がそうです。
わたしが学んでおりました十数年前時点ではこのようにいわれていました。

ダーウィンが唱えるような必然かつ急激なものではなく
もっと穏やかな変異体との共存による突然変異遺伝子の蔓延的な拡散からおこなわれる種の進化(分化)であるとされていました。
遺伝子の変異は本来子孫を残すごとにわずかながら行なわれています。
実際、自分達の持つ遺伝子でさえ発現し有用に働いている情報は一割にも満たないといわれています。
進化の中でいろいろな生物をそのまま取り込んだり、感染されたウイルスの情報を取り込まれたもの、
さまざまな情報は発現しないまま保存されていき代を重ねるたびに少しづつ変異していきます。
真核生物のなかに含まれるミトコンドリアは太古に取り込まれた生きものであるといわれています。
ですので、遺伝子変異が毎回どこかでおこなわれようとごく重要な部分でない限り、
発現しないまま子孫に引き継がれ、何かのきっかけを待ちつづけます。

二重螺旋をもつ真核生物(2n)でも生殖のときは一倍体(1n)となり、子孫にその情報を残します。
このときに発生する遺伝子転写の間違いをもとの状態に直すことは通常行なわれません。
これが、進化(分化)と呼ばれる遺伝子の組換えです。

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ある日、ある動物は崖によってすむところが2つに分かれました。
お互いが向こうに見える距離なのに、そこへはいくことができなくなりました。
永い永い年月がたちました。
その間、崖に隔てられたお互いの種はまったく交わることなく
別々の生活をしていました。
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同一種が崖に隔てられ代を重ねるたびに少しずつ別々の遺伝子の変異が起こります。
結果、まったく交わることのできない違う遺伝子となります。
崖に隔てられただけで、年月が経つとそれぞれ遺伝子が少しずつかわり最後に交雑が不可能な別種となります。
環境はほぼ同一にもかかわらずです。

これは、実際にリス科の動物での出来事です。
昆虫類は羽があり飛べるので、崖には隔てられません。
大きく海で隔てられればかわります。

世界各地で大きさや形も違う進化を遂げてきたかぶとむし達。
亜種レベルに限りなく近い個体を掛け合わせればお互いの原型とも呼べる個体(先祖がえりに近い・重なる遺伝子情報の発現)が出てくるかもしれません。
そしてその個体はすでに別種となった個体とも交配できる可能性も秘めています。
そうしてまったく今と違う、でも昔の血をいまに再現した個体を作出できる可能性は十分にあります。
2004.01.26

【カブトムシ大型化研究室目次】

  1. カブトムシ大型化研究室トップ
  2. 掲示板
  3. 生命の神秘
    1. 遺伝子、突然変異、進化など
      1. インブリード(近親交配)をしよう
      2. 自然の選択・生物の大型化
      3. 進化
      4. 種の進化・分化
      5. 突然変異体の血の残し方・遺伝子の修復
      6. アウトブリード・クローン技術・突然変異
      7. DNAの塩基配列・細胞と遺伝子・デオキシリボース
      8. 現代の進化概論
    2. 他の生き物との比較など
    3. 分子レベルでの代謝やしくみなど
  4. 育成培地研究
    1. 発酵に関する研究
      1. EM菌(有用微生物群)について
      2. 発酵についての考察
      3. 衣裳ケースを使った発酵マット製造法
      4. マットの劣化
      5. 高温状態でのマット発酵・材の腐朽タイプ
      6. 腐朽菌・マットの微粒子化・小麦粉を使った発酵マット
      7. 発酵の条件
      8. 発酵とは・発酵の終息・異常発酵
      9. 共生生物・窒素不足・栄養としての微生物
      10. 幼虫のたんぱく源・微生物に関する知識
    2. 添加剤に関する研究
      1. より多く食べさせるために
      2. 添加物として使えそうなものの栄養組成
      3. 発酵マットの材料
    3. 菌糸に関する研究
  5. かぶとむし村計画
  6. おまけ
  7. サイトマップ

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