発酵についての考察
小麦粉発酵も添加剤発酵も何を入れようがあんまり変わらないような気がしてきました。
発酵で主に消費されるのは糖質です。
微生物(発酵菌)が糖質をエネルギーと必要なたんぱく質やらなにやらに変換して、その必要なものが身近にあればそれを手っ取り早く利用します。
つまり、添加剤の種類が主に糖質であればなんでもいいと思われます。
というか、より良いと思われる栄養はほとんど残らず微生物に使われてしまいます。
小麦粉発酵マットは発酵によってグルタミンもしくはグルタミン酸が生成されて栄養になるなぞと説明が書いてありますがそのような生物にとって必須の栄養素はすぐに微生物に摂取、利用されます。
しかも、微生物は普通、自分で合成した栄養素は体外に排出せずに体内で消費してしまいます。
つまり、きな粉で発酵させようが、小麦粉を使おうが大して差はないということではないでしょうか?
まして、強力粉と薄力粉のちがいなど発酵後の成分に違いはないと思われます。
より微生物にとって消化のしにくいものは後回しにされます。
脂質より糖質をより優先的に、多糖より単糖をより優先的に使います。
比較的分解しやすい糖質がなくなると爆発的だった熱を伴う発酵は終わります。
添加した易分解の糖質が消費されきって、その間に消費しきれない脂質があるとします。
その場合、脂質はゆっくりと消化され、長々と穏やかな発酵(ほとんど熱を伴わない)となります。
延々と続く穏やかな微生物活動で発酵が完了したように思いがちです。
ここで、発酵を終えるとダニが湧きやすくコバエも発生しやすいマットになります。
不安定なマットの出来上がりです。
発酵牛糞・鶏糞ではこのようになります。
おがくずを添加した(よく出回っている)牛糞・鶏糞はおがくずのもつセルロース(糖質)を活動源として発酵菌が糞のもつ、その他養分を利用しながら、分解活動を行ないます。
その糖質が切れたときもまださまざまの養分が残っています。
これが市販されている発酵牛糞・鶏糞です。
程よく、易分解性の物質(微生物にとって)は消耗されています。
ちなみに、発酵牛糞・鶏糞をマットの発酵に使った場合、発酵が終わった時点で発酵牛糞・鶏糞のもつ、残ったたんぱく質や、脂質のほとんどは分解されていることでしょう。
しかし、発酵牛糞・鶏糞を加えることは仮死状態の微生物群を栄養として添加することにもなります。
発酵によって添加剤が微生物とその排泄物に変われば微生物にとって難分解性となり、微生物の体そのものは主に多糖類で構成されているのでセルロース(木材の主要成分)より分解しやすい(幼虫にとって)栄養対象となることでしょう。
そして微生物の細胞内に微量栄養素も含まれるのです。
さらに微生物に分解されかけた(セルラーゼにより多糖鎖を切断され低分子化した)セルロースも幼虫の消化しやすい食事材料でもあります。
すなわち、マット状態も含めた幼虫の栄養対象はセルロースより分解しやすく、簡単には分解できないもの(微生物にとって)と考えられます。
添加物が多いと、微生物の排泄物と死骸、休眠状態の微生物が増えます。
微生物自身は非常によい栄養となりますが、排泄物はマイナスです。
しかも分解物が多いため、消化途中の物質も増え長々と発酵が続きます。
終わっただろうと思って、終了させたマットもこのような場合、大量の易分解性物質が残っていることでしょう。
もしくは、活動する糖質が切れて安定したように見える不純物満点のマットである可能性もあります。
こういったマットは幼虫を太らせますがダニや、コバエも太らせます。
それよりも、添加剤ほどほどで糖質がきちんと消費されて余計なものがあまりない安定したマットに幼虫にとっての栄養、もしくは幼虫の体内にいる消化を助ける微生物のための栄養を使用前投入するほうが理想と思われませんか?
もちろん、微生物の休眠状態・死骸は最高の栄養となります。
しかし、添加剤たっぷりで微生物が増えた副産物としてアンモニアなどの排泄物も沢山発生しているはずです。
この排泄物たっぷりが、幼虫にとっていいことなのか疑問に思ってもいます。
栄養として考えると、重要となるのはセルロースのほどよい分解。
しかし、セルロース鎖が短くなった消化のしやすい糖質は肥満の元です。
それにたんぱく質(アミノ酸)をプラスすることによって健全な大型化がめざせるのだと思います。
このアミノ酸は、直接摂取でもいいし、体内微生物の繁殖でも可能だと思います。
特に体内微生物が増えると、消化を助けてくれるだけでなく、微生物自身も幼虫のすぐれた栄養となります。
つまり幼虫の消化器官の調子を整えることは非常に重要なはずです。
そして住み心地、そのうちつづく。
2004.07.28
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